『「自信がない」という価値』トマス・チャモロ-プリミュージク 要約

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自己愛が強くなるほど、幻想の自分が現実離れしていく。

そして理想が高くなるほど、「じぶんはそうなれない」という現実に直面した時の失望も大きくなるのだ。

 

実力があることと、実力があると思うことは違う。そのギャップを埋めるには、自分の実力を正しく評価するか、または自身に見合った実力を手に入れるしかない。

 

「実力をつける→自信がつく」のが正しい道

 

他人から見れば、あなたはそんなにたいしたことはない

自分が何を考え、どう感じているかについて、他の人も関心を持っていてくれたら嬉しいものだ。--私たちは、自分以外の人も自分の感情や思考に同調してくれると思っている。

しかし現実は、あなたの考えや気持ちを本当に気にかけているのは、あなた自身しかいない。

ウィリアム・ジェームズ
「人間の行動を司る最も基本的な原理は、他社の承認を切望する気持ちである」

積極的に他人を認めよう。もし相手に全く興味がないなら、興味のあるふりをすればいい。そうすれば、相手はあなたが好きになる。

 

自分のことばかり話すのをやめれば、いやでも他人に注意が向き、彼らの視点で世界を眺められるようになり、その結果として自分の不安を克服できるということだ。不安が大きくなるのは、自分のことばかり考えているからだ。他者の視点に立てば、「自分が自分についてどう考えるか」なんて、思っていたほど重要でないことがわかる。むしろ人生で大切なのは、「他人が自分をどう思うか」だ。そしてそれを決めるのは、あなたの自身ではなく、あなたの実力だ。

 

「能力を見せる」こと、すなわちパフォーマンスは、何かを達成することの10%を占めている。そして残りの90%が準備だ。できる限りの準備をすべてしたのなら、あとは本番で力を発揮するだけだ。

実力を高めるしかない。勘違いではなく、本当の意味で自信をつけるには、実際に成功するしかないということだ。そして実際に成功するには、実力をつけなければならないーそれ以外の方法は、全て無意味だ。

自信がない人は、もっと実力をつけるために専門技術を磨き、自分の実力不足を補うために勤勉に働き、そして傲慢でイヤな人間にならないように気を付けるだろう。

 

自分の社交スキルに自信のない人は、人の反応を気にしすぎる傾向がある。自己認識のレベルが高く、それに加えて社交不安の傾向がある人は、ネガティブな自己イメージを持ちやすく、そのため自分の欠点や限界にばかり注目する。そうやって自分の心配ばかりしていると、目の前の状況や、やるべきことに注意が向かなくなり、当然ながら「相手に好印象を与える」という課題もおろそかになる。

 

自信のなさを大切に

無理に自信があるふりをしても、結局は失敗してやる気を失う。しかし自信のなさを自覚して、パフォーマンスを向上させるために努力すれば、実力が付くだけではなく、本物の自身を手に入れることができる。

 

自身の低さは実力をつける原動力となる。自信がないおかげで準備に熱が入るからであり、どんな分野の能力であっても準備は絶対に欠かせないからだ。

 

ルフレット・アドラー

「人間であるとは、劣等感を持つことだ」